さくらまいおちるそのなかをさんぽする

 ソメイヨシノの花びらが舞い落ちるのをぼんやり眺め、川に落ちた花びらが流れてゆくのを眺めた。ソメイヨシノの花びら程の「密度,形 スケール」(こんな言葉あるのか。どういえばいいのか分からない)になると、空気の質量の影響を強く受けるのだと確認した。虫も然り。だから虫は、特に飛ぶ虫は、しばしば風に流される。風の流れを知った上で利用し、イメージ通りの場所に行こうとする虫(一部のチョウなど)もいれば、風に身を任せ分散し生息域を広げる虫もいる。これが海だと、全ての生物が水の質量の影響を強く受ける。ところで、ジョン・ナッシュはハトの集団行動のアルゴリズムから均衡理論を着想したという。役に立たないことをぼんやり考えるのは面白い。


 建物と建物のすき間で、草木がひっそりと生えている、日陰で湿った、ひんやりとしたあの空間が、僕は好きです。


 自転車に乗った少年3人と擦れ違った。「サクラの花びら飲んでもた。今日絶対いい事ある。」って言ってた。