天国や地獄を思うこと

 行動分析学の知見からすれば、死後に天国や地獄に行くと言われることは、人の行動に影響を与えにくい。つまり、生物のほとんどは、ある行動の直後、だいたい1分以内に起きた出来事により、その行動が強化もしくは弱化される。なので死後に天国や地獄に行くことを思っても、生きてるうちは決して認識することは出来ないのだから、極めて行動に影響し難い。

 ところで、行動から、行動の影響が出るまでの時間間隔が長くても、その影響が行動選択に影響することを理性と呼ぶのではないか。「自分のすることが、天国と地獄のどちらに行くとになるかを決めるという理由で行動選択する人」がいたら、その人は究極に理性的なのだ。