生きたい

 人類を真理に近づけることを目的として生きてきたのに、属したい研究グループがみつからなくて、研究のテーマもはっきり決まらなかった。人類を真理に近づけるという大きな好子を失ったので、人生におけるさまざまな嫌子に好子が対抗することが出来ず、何をする気も減少して、それでもだらだらと死に損ねて、やっぱり生きたい。知的好奇心を満たすことがもっとも大きな好子であることは昔から今まで変わっていない。